
【あの日、路上で】【太陽の花という楽曲について】
◽️あの日 路上で
〜押川義一との出逢い〜
今でも、初めて会ったあの夜のことを鮮明に覚えている。
25年前。
鹿児島、天文館の路上。
ネオンは少し滲んで見えて、
アスファルトは昼間の熱をまだ残していた。
夜が更けても人通りは絶えず、
笑い声と酔い足の音が、
街の隙間をゆっくり流れていた。
その路上の片隅で、
彼はギターを弾いていた。
僕もギターを置き、足を止め、耳を澄ませた。
何者でもなかった僕ら。
それでも、彼の音は確かに響いた。
それが、押川義一だった。
どちらから話しかけたのかは覚えていない。
けれど、言葉より先に音が重なった。
初対面なのに、すぐに打ち解けた。
お互い口数は多くなかったが、
音で会話をしているようだった。
不器用で、少し尖っていて、
それでも互いにリスペクトを感じながら、
夜を過ごした。
時には黙って煙草を吸い、
朝まで音楽の話をした。
本気で音楽を語れる友達は、
人生の中でそう多くはない。
数ではなく、深さだ。
彼は、
その数少ない一人だった。
親友であり、
音楽的盟友でもあった存在。
天文館の路上から始まった出逢いは、
やがて多くの仲間や表現者との縁へと広がり、
今でもその中心には、
彼と過ごした時間が深く結びついている。
あの日、路上で重なった二本のギターの音は、
25年経った今でも、
僕の中で鳴り続けている。
chikara
◽️「太陽の花」という楽曲について
本作は押川義一の「太陽の花」を原曲とし、
敬意とオマージュを込め再構築した作品。
Original Song
Lyrics & Music:押川義一
Reconstructed Tribute Version by Cipptapp
Artwork:篠崎理一郎
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押川よしかずの楽曲の中でも、
「太陽の花」は特別な存在だった。
彼の半生をそのまま映し出したような歌。
生きづらさや孤独、
それでも前を向こうとする意志。
弱さと強さ、明と暗が同居する世界。
人が生きていれば、
光ばかりではなく、影も落ちる。
時に太陽は眩しすぎる。
それでも人はどこかに光――「希望」を見出し、
幸せになりたいと願うものだ。
この楽曲は、
人が生きることの「明」と「暗」を
静かに、そして真っ直ぐに描いた歌だと、
僕は解釈している。
